『変身魔術師』

10月3日
2013年7月のある日
サンフランシスコを
終の住処とされることを決められたナミさん
(パナシア癒しのエクササイズを監修された
小南奈美子医学博士)に
申し上げた。
「ナミさんにメイクさせていただき、
写真をプレゼントさせてください。」
ナミさんは嬉しい!と快諾なさった。
私がメイクをすると
ナミさんが言った。
「あなたは変身魔術師ね!」
写真はスタジオMARSの本多佳子さんにお願いした。
ナミさんはストールがお好きで
その日も十数本お持ちになった。
ストールを巻くのが早いか
シャッターを切るのが早いかの勢いで
ナミさんは
次々といろいろな巻き方でストールを巻いて見せた。
短い赤のストールは
手ぬぐいを結ぶみたいに無造作にひとむすびすると
どうだ!と言わんばかりに
とびきりキュートで
お茶目ないたずらっぽい目をして
ナミさんは笑った。
その時の写真が
今日、遺影になった。
あの日勇気を出してメイクを提案した自分をほめてあげたい。
あの頃
側に行ったら何もかも見透かされてしまうようで、
私はナミさんが怖かったのだ。
今なら少しはナミさんとジョークを交えたお話ができるだろうか?
答えはNOだ。
ナミさんに対峙したら
私はきっと汗をびっしょりかきながら
必死に自分を観にいくだろう。
そんな私を見てナミさんはきっと指をパチンと鳴らして仰るだろう。
「考えたってダメ。今ここで感じなさい」
ナミさんは今も私の心の中で生き続けている。
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